2010年11月7日日曜日

みんなが3D映画を観に行かなくなったのは、メガネをかけるのが面倒だから

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土曜日はフィルムセンターの「講演と上映 3D映画の歴史」を観に行った。
講師はミュンヘンから来たシュテファン・ドレスラー氏。

今年聞いた講演の中では一番面白かった。


3D映画って最近発明されたモノのように感じるかもしれないけれど、実は映画が発明された直後にすでに立体映画というものはあったんです。
なんと今回の講演会では1900年の立体映画まで観れました。
というように、リュミエールが発明した3D映画から始まり、膨大な映像資料と共に3D映画の歴史を紐解いていくという、すんごい講演会だったのである!

面白かった映像は、まず3Dのエロ映画。
その映画は女のコがベットで一人悶えているカットから始まる。そこからすでに3D。
その女のコがベットから起き上がると枕元の「ダビデ像の頭に電球が刺さっているスタンドライト」をおもむろに取り上げる。
そうすると彼女は何を思ったか、そのスタンドライトを愛撫しだして妄想セックスオナニーを始めるのだが、そのカットの上に本当にセックスしている映像がフラッシュバックのように重なって映し出されるのだ!
しかも、そのフラッシュバック映像が手前のレイヤーで、スタンドを愛撫している映像は奥に見える。
ここまでサイケデリックを3D映像にした作品はそうそう無いだろう。
3D映像のジミ・ヘンドリックスのようであった。

それから「ダイヤルMを回せ」も3Dで観ることができた。
これが3Dだとより面白くて、どうせだったら3Dでリバイバル上映して欲しい。

一番感動したのはDisneyの作った3Dアニメーションの「Melody」である。
この映画はとにかく映像を3Dにしとよう!ということを手描きのアニメーションで行っていて、その映像がどこまでも自由な発想と工夫で満ち溢れている。
純粋に3Dであることが凄く楽しい。
Youtubeにあったので、下に貼っておきます。

というように、今までの歴史の中でこれだけの凄い3D映画が産まれてきたのに、どうしていつの間にかなくなってしまったのだろうか。
まず一つには質の高い作品を作ることが出来なかったという点が上げられる。
また、『ダイヤルMを回せ』などは結局3Dで上映すること無く2Dで上映されたのだが、結局お客さんは来た。
つまり観客は3Dでなくても観に来るということなのだ。

そして最大の問題点は、今も昔もそうなんだけど、メガネを掛けて観ないといけない、ということ。
冗談半分だったかもしれないけど、ステファン先生が「観客はメガネをかけるのが億劫でこなくなった」と話していて、その通りだと思った。
メガネがあると、まず司会が暗くなる。そうすると映像自体の色も良くないし、しかも映画館の中でノートを取るのが非常に困難になる!
これは困る。
そしてとにかく疲れるし、僕のようなメガネっこはメガネonメガネという、なんとも惨めな状態で映画を観ないといけない。

僕たちが生きているのは最初の立体映画が出来てから100年後の時代なのですから、そろそろメガネなしで見れる3Dが出てきてもいい気がするんだけどなぁ。
とはいえ、たぶんメガネなしの3Dって凄い新しいアイデアが出てこない限り無理なんだろうな、、、。


僕の思う3D映画の最大の問題点は、面白い作品がヒットしないという点にあるとおもう。
僕が今までみた3D映画のなかで一番面白かった作品は『ヒックとドラゴン』であるが、全然ヒットしなかった。
それに比べて『不思議の国のアリス』や『アバター』は大ヒットしている。
みんな、結局3D映画を観ているのではなく、ヒットしている映画を観ているだけなんだ。
少年よ、面白い3D映画を観よう。

ということで、今すぐ『トロン』をTSUTAYAで借りて観て、『トロン レガシー』に備えるのだ!



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